交通政策基本法改正

トラフィックブレインの太田恒平さんが、Web上の全国交通流動マップに、鉄道輸送密度マップを追加しました。 輸送密度112万の山手線から、11の芸備線までの5桁差はさすがに色が足りず、都市用と地方用で色分けを1桁変えています。鉄道のデータが出ていますが、道路データを追加するには、右側のページのマークをクリックして、道路のレイヤを追加してください。

都市用:https://t.ly/15eu-

地方用:https://t.ly/QWP3v

2023年4月21日 公共交通再生関連法が国会で成立

■コロナ下で疲弊した公共交通、とりわけJRグループが表明した路線廃止協議について、議論された。山陽新聞の見出しは、「鉄道存廃協議、国が主導、今秋にも施行、制度設計本格化」とある。
■自治体・鉄道事業者の要請を受け、国が再構築協議会を設置し、1km1日あたり1000人未満で特急の無い線区を対象とし、協議期間は3年。鉄道存続でもバス転換でも国が財政支援するとする。

■だがこの直後、心配したように、JR四国は牟岐線・予土線などの存廃協議を打ち出した。岡山県でも芸備線などがたちまち対象となるが、自治体や県とJRグルーブ・国との考えの隔たりは大きい。また1000人以上の赤字路線や、減便が続きみどりの窓口やトイレの閉鎖の続く都市近郊路線、さらにはバスや道路建設との関係はほぼ議論されていない。まさに国鉄分割民営化後の諸問題を「母屋に手を付けずに、屋上のプレハブを増築するような話し」(武田泉・衆議院参考人コメント)である。注視していきたい。

「交通権」と福井 移動の自由で幸せ実感を 新着2023-0729 福井新聞

11/20 衆議院国土交通委員会で交通政策基本法等改正案が可決されました。昨今の水害等で被害を受けた鉄道存続などを国土強靱化の観点から検討されていた改正ですが、ここへきてコロナ対策も盛り込まれて、緊急に可決されました。我々ネットワークでもこの動きは察知し、複数の国会議員を通して働きかけをしてきましたが、提言書の5年以内にめざす綱目が先に実現したようにもなります。自民党部会で検討され、野党もきっちり乗って、このまま衆議院本会議で可決され参議院に送られ、今国会で可決されるでしょう。
しかし予算と仕組みづくりはこれからです。全国のネットワークの方々にはさらに、各地での展開をお願いします。全国492の自治体が交通事業者支援に乗り出しており、自治体も一定の理解は示しているものの、財源面からも限界があります。臨時交付金メニューのさらなる展開、事業者の情報公開、各市議会での議論展開など、各地での工夫をお願いします。

付帯決議書
交通政策及び国土強靱化に関する件
政府は、交通政策基本法及び強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法の一部を改正する法律の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
一 公共交通の防災・減災、公共交通が被災した場合の早期の代替交通・手段の確保、地域経済の活性化や地域社会の維持及び発展のための基幹的な高速交通網の形成、地域内及び地域間の交流及び物資の流通の促進に資する国内交通網及び輸送に関する拠点の形成、運輸事業その他交通に関する事業の基盤の強化並びに人材の確保等に必要なハード・ソフト両面にわたる施策を講ずるための財政上の措置を講ずること。
二 交通が国民の日常生活及び社会生活の基盤であることに鑑み、新型コロナウイルス感染症の影響によりあらゆる交通需要が大幅に減少する状況においても国民の交通手段が確保されるよう、運輸事業に対する柔軟かつ機動的な支援等を行うこと。
三 人材確保が困難となっている自動車運転者等公共交通に従事する者の賃金及び労働条件の改善のための支援に努めるとともに、新型コロナウイルス感染症の影響により輸送需要が減少した事業者において雇用の維持が可能となるよう引き続き必要な施策を講じること。
四 経営が非常に厳しい地域の公共交通事業者の状況に鑑み、公共交通機関の利用促進を図り、地域公共交通網を維持及び確保するために更なる必要な施策を講じるとともに、地域公共交通の利便性及び安全性の向上についての事業者の取組を財政面も含め支援すること。また、科学的知見に基づいた安心感の醸成に向けて、事業者と連携した取組に努めること。

■交通政策基本法改正と国土強靱化について、11/20衆議院国土交通委員会通過の資料 (11/23補足)
2020-1120交通政策及び国土強靭会に関する決議
2020-1120交通基本法等改正案概要
2020-1120交通政策基本法等改正案要綱と法案
2020-1120交通政策基本法等改正案新旧対照表


岡山駅バス時刻表