お知らせ

都市交通のサービスレベル向上による、都市再生プランのベースとなる、
岡山県南の電車バスの運行頻度図を作成。RACDA2024-0507制作

①公開されているバス会社などのGTFSオープンデータをZipでダウンロード
②地図ソフトQGISをダウンロード
③プラグインGTFS-GOを利用して、運行頻度を抽出し、主に緑色で表現。

■今回は、JR西日本と井原鉄道については時刻表を元にデータ作成して赤色で追加。JRグループについては現状GTFSオープンデータがないので、バス情報協会の西沢明さんが作成してくれた、最新データを活用した。(快速については停車駅を直通して表現)。便数は1日あたり片道・平日(土日は少ない)、
■GTFSオープンデータは世界共通で誰でも利用でき、観光情報・生活情報などと組み合わせた、アプリ作成が可能となる。各種交通機関を自由に使うMaaSの必須となっており、スマホのGoogle検索等にも威力を発揮する。小学生もチャレンジしてみよう!!!
■GTFS-GOはトラフィックブレインの太田恒平さんが作成したプラグインで、日付を指定すれば、電車バス路線の上り下りの便数が、太さに反映されて表示される。便数の数字も表示される。大体1日30便、30分に1本程度以上の運行頻度ならば、路線収支は均衡し、人口も均衡するのではないかと思われ、事例研究を進めている。
■近年の地方の公共交通議論では、「地域交通」という概念で「都市交通」をくくってしまっており、そこでは高齢者の病院通い、買い物需要に絞られて最低限の交通の確保だけが議論されており、通学は路線がなくなればスマールバスに転換されている。そこでは通勤需要は一切考慮されず、自動車前提で進められている。RACDAのネットワークではいまこの「都市交通欠如」が日本の少子高齢化、東京一極集中の主原因だとみて議論を進めている。
■太田恒平さんによる、GTFSデータと様々な交通情報の組み合わせた分析により、今後都市交通と都市経営の再検討が進められている。詳しくは、トラフィックブレインのホームページから、講演錄やパワポ資料をダウンロードして、現況してもらいたい。
Traffic Brain (t-brain.jp)

2018年の岡山県南運行頻度図

第26回岡山路面電車まつりを6月8日(土)岡電東山で開催
10:00~15:00

 

チラシ表 チラシ裏 

★路面電車ちょこっと運転体験(小学生40名) ①10:30 ②13:00
当日10時岡電東山で受付(問合272-5520)、当日先着順 ワンコイン500円
★路面電車展示(KURO×夢二)
竹久夢二生誕140年記念でよみがえった
★バス博士教室 30分 ①11:00~ ②13:00~ ③14:00~
黑の助バス 商大附属・山羽虎夫蒸気自動車レプリカ
岡電バス          日本初のバス
たま駅長代理とジャンケン大会(随時)
★のりものあつまれ~!【展示車両は都合により変更します】
パトカーx白バイ に乗ってみよう(岡山中央警察署)
夢二タクシー(岡山交通)
★路面電車鉄道模型運転会 子供大好き!
エコに遊ぼう! 手回し発電機でGO!
プラレール遊びたい放題
★たまルン・キッチンカー等飲食コーナー
★玉野市電保存会、グッズ販売、
★ミニライブ(まちだこうぞう)
★岡山電気軌道グッズ販売(MOMO、たま、和歌山電鐵など)
鉄道グッズ販売と飲食コーナー
★一日乗車券、RYDE PASS無料企画 (6/8当日に岡電RYDE PASS購入の方)
クーポンコード「oka20240608」の入力で一日乗車券
1人分400円を割引(1端末1名様50本限定)
主催 NPO法人・公共の交通ラクダ(RACDA)
〒700-0803岡山市北区丸の内1-1-15禁酒会館
共催 岡山電気軌道株式会社
後援 岡山市、岡山市教育委員会、西日本旅客鉄道株式会社岡山支社
協力 岡山中央警察署、山陽学園、玉野市電保存会、岡山交通、オージー技研(株)
(株)ウッディワールドのざき、(株)広栄堂武田、岡山商科大学附属高等学校、株式会社大町

 

 

3月19日には、岡山の路面電車駅前乗入れの交通シミュレータを開発した、東大の吉村忍教授(大学院工学系研究科システム創成学専攻)の最終講義と懇親会があり、参加してきた。演題は「スーパーシミュレーションの挑戦、人間の時空感覚を超越する」
吉村教授は元々原発の内部破壊シミュレータや自動車エンジン内噴射シミュレータなど、実際に壊すことができない原発や、見ることが出来ない現象を可視化する先駆者である。中越地震での刈羽原発破壊度を解明したりする中で、1999年にこの技術が環境対策にも応用出来ないかと考え、まず柏市の交通渋滞解消シミュレータを千葉県警と開発し、さらに路面電車など公共交通の充実により、渋滞解消して環境に優しいまちづくりに貢献出来ないかと考え始めた。
当初は札幌市の路面電車をモデルにしようと考えたらしいが、岡山のMOMOが2002年に導入されたのに刺激され、RACDAに共同研究の申し入れがされた。丁度岡山駅から市役所延伸のためのの車線減少の実地の交通実験もされたので、交通シミュレータと比較検討できると考えた。我々ラクダのバスマップが渋滞予測にも使えると考えた。またMOMOがかわいいというのも理由のひとつにあげられていた。
RACDAはうらじゃまつりの創設時に実施したトロッコレースの経験から、当時岡山県警ともコンタクトを取っていて、バスマップも県警本部を通じて各交番に置いてもらっていた時期なので、吉村ゼミと県警を仲人した形になり、路面電車延伸は中断したものの、県警は高梁、水島、津島運動公園など次々とこのシミュレータを使って、細かい信号処理や車線の調整を行った。この研究は各地での交通渋滞対策に使われるようになっていったが、岡山でもイオンモール開業時や路面電車駅前乗入れに使われた。
渋滞は予測するものでなく、人間がコントロール出来るものであり、鉄道や路面電車、バスの大量輸送こそが都市交通の改善のポイントだ。研究はさらに、都市計画に生かすなど様々を展開できるのだが、残念ながら20年たってもまだ日本ではそこまで達していないのが実情だ。けれども少なくともこの研究で。道路渋滞を道路建設だけで解消できないことは証明されていると思う。
吉村教授の退官記念授業では、かなりの時間を割いて岡山での交通シミュレータの取組みを語られた。我々と吉村教授の仲介者の地図研究家の今尾恵介も来られていた。懇親会では教授陣に混じって、岡山を代表して御礼の挨拶をさせてもらった。なおこの研究は院生時代から取組んだ藤井教官に引き継がれている。(RACDA会長 岡將男)
 

中国でTOD(公共交通指向の都市開発)に脚光 不動産バブル崩壊後の「救世主」になるか 新着2024-0208次世代中国
中国ではTODを急速に進め、この1年では800kmを建設。しかしそのモデルは日本の東京大阪といえるだろう。

先週末行われた「全国路面電車サミット」には初参加でした。
これまでは路面電車愛好家中心のイベントだったとのことですが、今回は 岡 將男 さんの仕掛けで、 LRT以前に風化している都市交通政策を再起動しましょう、と 何 玏 さんとのタッグで呼びかけました。
「熊本から今いちど真面目に都市交通~めざせ『車1割削減、渋滞半減、公共交通2倍』~」
「都市交通政策の復権を求めて~活性化再生法時代をいま振り返る~」
■手段と目的
「手段が目的化」と蔑むのは簡単ですが、手段を打ち出すことで、メッセージがわかりやすくなり、活動の温度が上がり、リソースを集中できるのもまた事実です。スコープの切り取りが肝要。
手段と目的は、例えば↓のように階層化できるでしょう。
LRT ~ 鉄軌道 ~ 都市(公共)交通 ~ まちづくり ~ Well-Being?
■LRTと都市(公共)交通
ある時点(2000年前後)では、「LRT」という切り口で、愛好家、市民団体、都市行政がまとまって突破口が開けたのでしょう。
しかしその時代を知らない私からすると、遅れ放題で減便続きのバスや、旧態依然な鉄道を放置しながら、なぜこうもLRTに特化して活動しているのか、理解しがたい場面は多々あります。
■都市交通とまちづくり
同じく2000年前後から、「交通まちづくり」という言葉が生まれ、「交通は派生需要」「まちづくりと交通をセットで考えるべき」的なことは今でもよく言われます。
しかし地方大都市で、市民の日々の苦しみである渋滞問題が放置され、公共交通分担率が下がり続けているさなかに、「交通まちづくり」のワークショップでアイディアを出し合い実行せず、公共交通分担率6%の街で「ウォーカブル」を語り、「グリーン・スロー・モビリティ」が空気を運んでいるのを見ると、空虚な気持ちになります。
交通以上に価値観が多様で、利権うずまき、時間もかかる「まちづくり」に、得意でもないのに手を出しすぎるより、やるべきことが見えているならまずは都市交通でがんばるべきでは?と思うわけです。
■都市交通政策の風化
気づくと、LRT界隈は手段ゴリ推し気味のムラに、「交通まちづくり」(元都市交通)界隈はふわふわした議論のムラになっていませんか。
その一方で2010年代からは、生活支援交通の改善と流行言葉コンテストを中心とした、お金をかけない「地域公共交通」が台頭し、大都市でさえもそれが交通政策の主流になりました。
その結果、「都市交通」のスコープで進めるべき、公共交通への公共投資による渋滞などの社会課題解消という中核が、すっぽりと停滞したように見えます。もはやほとんどの都市で、公共交通を劇的に増やす、なんて計画は無くなっています。
■都市交通を今いちど真面目に
LRTに限らず、「まちづくり」に広げすぎず、生活支援交通と切り分けて、今いちど真面目に都市交通をやりませんか?
スコープを広げすぎない分、社会課題にどう貢献するかは、渋滞緩和効果や経済波及効果の数字で示していけば、自己目的化せず説得力が出てきて、賛同者が増えてきています。
と、そんな話をしたと思ってます。

表紙pdf rsummit16-01-hyoshi1
路面電車サミットとはrsummit16-02-hyoshi2
巻頭言rsummit16-03-01p
プログラムrsummit16-04-02p
講師紹介rsummit16-05-03p

全国愛好支援団体連絡協議会メンバー紹介(略称です)
日本路面電車同好会・全国路面電車ネットワークrsummit16-06-04p
札幌市電の会・全国鉄道利用者会議rsummit16-07-05p
札幌LRTの会・函館ちんちん電車を走らせよう会rsummit16-08-06p
雷都レールとちぎ・もりおか交通まちづくりLRTフォーラムrsummit16-09-07p
AREEV・横浜にLRTを走らせる会rsummit16-10-08p
RACDA高岡。池袋の路面電車とまちづくりの会rsummit16-11-09p
ROBA・金沢LRTと暮らしを考える会rsummit16-12-10p
とよはし市電を愛する会・ASITArsummit16-13-11p
世田谷交通研究会・おおつ交通まちづくり推進会rsummit16-14-12pnew
KOALA・RACDA大阪堺rsummit16-15-13p
日本橋にトラムを通してにぎわいを進める会・新金線いいね!区民の会rsummit16-16-14p
RACDA・路面電車を考える会広島rsummit16-17-15p
高知の電車とまちを愛する会・長崎路面電車の会rsummit16-18-16p
未来へつなごう!堺チン電の会・万葉線を愛する会rsummit16-19-17p
ホームページリストrsummit16-20-18p
低床電車リストrsummit16-21-19p
全国ライトレールLRT検討状況rsummit16-22-20p
編集者rsummit16-23-hyoshi3
特別協賛rsummit16-24-hyoshi4

岡山市中心部の路面電車「環状化計画」が再始動。
【解説】岡山市中心部の路面電車「環状化計画」が再始動 メリットや課題は? 専門家「費用負担をどうするかクリアにする必要ある」 | KSBニュース | KSB瀬戸内海放送 新着2024-0125
岡山市は新年度予算で、コロナ禍で中断していた、路面電車環状化の検討を再開する。従来のスキームでは整備費の1/3ずつを国、岡山市、事業者が分担することになっていたが、岡電は負担割合に難色を示し、公設民営を求めていた。
この間、路面電車駅前乗り入れについては、JR岡山駅地下街の補強改修工事に大幅な費用増加という事態があり、市議会で紛糾する場面もあったが、補正予算が通り、改修工事に入った。2026年度末の完成をめざす。
清輝橋線の大雲寺町交差点から、新規オープンしたハレノワ前を通って、東山線西大寺町までの約600mの単線環状化(富山市の環状化同様)を目指すが、ハレノワ周辺の通行量が予想以上に増え、また周辺のマンション開発もあり、この地域の地価は過去8年間で30%も上がっており、岡山市の固定資産税収入の増大のきっかけにもなっている。投資効果や事業採算性がプラスに作用すると思われる。
駅前乗入れだけでは不十分な都心活性化への投資効果をきっちりとしたものにし、岡山城後楽園などの観光地を含めた、県外の人々にもわかりやすい都心交通の核とする構想でもある。
2024年度の調査費は2500万円を計上、現状では総事業費9億円を見込む。この区間の旧国道2号線については、すでに北側一車線をほぼ左折車線と自転車道にする措置が早くから施されており、通行量にはほぼ影響を及ぼさないことがわかっている。
なお、この区間を新規の運行する場合、車両の数などは不足し、車庫容量も足りないことから、公設民営や上下分離したとしても、事業者は初期投資をしなければならない。
路面電車環状化と都心1kmスクエア構想は、平成元年から岡山商工会議所が提案したもので、RACDAはその推進団体として、会議所と市民グループで結成した。この構想が現在国交省が推進する「コンパクトシティ」のモデルになっている。路面電車見直し運動は、ある意味岡山において誕生し、環状化そのものも富山、札幌で実現され、今回の宇都宮ライトレールに繋がった。明日からの宇都宮市でのLRT都市サミット、路面電車サミットでは、都市交通の再起動が議論されることになる。

 

トラフィックブレインの太田恒平さんが、Web上の全国交通流動マップに、鉄道輸送密度マップを追加しました。 輸送密度112万の山手線から、11の芸備線までの5桁差はさすがに色が足りず、都市用と地方用で色分けを1桁変えています。鉄道のデータが出ていますが、道路データを追加するには、右側のページのマークをクリックして、道路のレイヤを追加してください。

都市用:https://t.ly/15eu-

地方用:https://t.ly/QWP3v

2023年12月11日、2年ぶりの国会超党派の「新交通システム推進議連(略称LRT推進議連)」が開催された。我々市民団体側も6人が参加。国交省も都市局、道路局、鉄道局、総合政策局、自動車局から15人ほど参加。宇都宮市からも3人参加。
残念ながら国会はパーティー券問題<週開け会期末で、与野党バタバタだったらしく、秘書含めてそれどころではない感じで、参加者は少なかった。逢沢一郎会長からは、「解散も遠退いたから、宇都宮にLRTを見に行こう」と。
まず国交省の幹事役の都市局街路交通施設課から、全国のLRTの状況、特に宇都宮市での開業後の好調な状況が報告された。あらたな動きでは、路面電車の広島駅高架乗入れと岡山駅乗入れが紹介された。
全国路面電車ネットワークからはRACDA会長の岡から第16回全国路面電車サミット2024宇都宮開催の紹介、また人と環境にやさしい交通をめざす協議会からは3月の上田での全国大会の紹介もあった。
我々市民団体側のでは冒頭、冒頭僕からは、ラクダのクリーンモバイル岡山倉敷連星都市圏3の冊子から、LRTを新設した富山、宇都宮、LRTを目指す岡山の都心の土地が上がり、固定資産税が増加しており、まちづくり効果が顕著だと報告。また路面電車サミットでは太田恒平氏の「自動車1割削減、渋滞半減、公共交通2倍」など都市交通再生について議論すると説明。次に関西大学宇都宮教授からEUの入札基準PSOの解説、富山が通学定期負担を打ち出した事も紹介された。平沼議員からの質問で、宇都宮LRT開業の市民の反応なんかを聞かれ、岡から「中高生はバスより定時性のあるLRTに期待している」話し、宇都宮教授からは「子供達が喜んでる」、また「宇都宮東口で飲んで帰れる」などの反応も紹介された。

会の最後では宇都宮教授から「軌道法で40キロ制限になっていて、折角の専用軌道などの能力が生かされていない」という趣旨の指摘があり、議連から国交省に、軌道法の問題について指摘してもらった感じになった。

現行法の枠内では、交通システムとしてのLRTは投資交換効果が生かされない。宇都宮では速度制限緩和と、優先信号の拡大など頑張って欲しい。吉備線LRT化でも、「路面電車だからスピードが40kmしか出せないから、総社まで1時間かかる」等と、誤った情報が流されているが、軌道法の40kmというのは大正時代に設定されたもので、自動車が普通に60km出すのに対して、路面電車もトラックブレーキなど自動車並みのブレーキ性能を備えているし、欧米では路面電車側のボタンを押せば、次々と路面電車優先の信号に変わるのは当たり前になっている。路面電車と自動車の衝突事故はほとんど、自動車側のミスによるものだし、「路面電車が危ない」のではなく、「自動車が危ない」のである。ただ路面電車LRT優先のシステム構築には。そのサービス水準と、自動車に頼らなくても移動できる都市交通システムの構築が前提である。


岡山駅バス時刻表